SOLD OUT
2010年のコミッション・ワーク以降続いている、イギリス・ブライトンで撮影された、旋回を繰り返す無数の渡り鳥の姿。中国・河北省の村で300年以上続く「灯樹花」という祭りでは、花火の代わりに鉄くずを溶かし壁にぶつける勇ましい男たち。また、神在月と呼ばれる旧暦の10月に出雲大社で執り行われる神迎祭。八百万の神々を迎えるため、夕刻、稲佐の浜で御神火が焚かれる。参拝者が見守るなか、夜の海には雨粒が光る。
「円光」や「後光」と題された本作は、自然と人間の潜在的な関係性と、祈りにも似た生命の力強さが、暗闇への恐怖と安堵する喜びを内包し描かれる。これまでの作品からさらなる飛躍をみせる、川内倫子の新境地です。
銀河系にある小さな星の、さらに小さな生き物たちはきょうもそれぞれの役割をまっとうしている。太陽の光のなかで。薄い氷の上を歩くようなバランスで。祈るようにして美しいものを探しながら。それぞれの領域を、幾重にも重なるなにかに守られながら。 ——川内倫子
川内倫子(Rinko Kawauchi)
rinkokawauchi.com
デザイン:ハンス・グレマン
判型:23.0 x 31.5 cm/96ページ/ハードカバー/ケース付き/表紙タイトル箔押し
カラー写真:48点
テキスト:日本語(別紙)/英語
ISBN978-4-908062-19-3 C0072
発行日:2017年6月
*本書は、アメリカ・Aperture社との共同出版です。