








60 年代末から70 年代の日本に現れた美術動向「もの派」の代表的作家として知られる菅木志雄。その特長は、石や木、金属など日常的な素材を、並べる、曲げる、組み合わせる等、シンプルな行為により表現し、場所や人との関係性を見い出していこうとするものです。本書は、故郷・岩手での大規模個展にあわせ刊行され、インスタレーション、レリーフ、ドローイング、写真、アクティヴェイション、など多岐にわたる作品群から半世紀にわたる制作活動を振り返る作品110 点超を収録。2 本の論考に加え、菅の最新インタビューも収録。
既成概念を取り払い、独自の哲学の元、「もの」と「場」の本質を掘り下げることで、従来の美術の在り方を根本から問い直し続ける菅木志雄の活動を通覧するような作品集です。
〈もの〉があれば、必ずそこに〈場〉がある。どちらが欠けても作品は成立し得ないとわたしは考えていた。〈もの〉のリアリティは〈場〉のリアリティでもあった。
ーー菅木志雄
菅木志雄(すが・きしお)
1944年、岩手県盛岡市生まれ。静岡県在住。1968 年多摩美術大学絵画科卒業。1968 年の初個展以降、国内外問わず個展、グループ展に数多く出展。近年の大規模な展覧会として、2016 年イタリア・ミラノでの展覧会、イギリス・スコットランド国立近代美術館での二人展、アメリカ・ニューヨークでの個展と、欧米の美術館において連続して展覧会を開催。国内では、2014 年- 2015 年ヴァンジ彫刻庭園美術館「菅木志雄展」、2015 年東京都現代美術館「菅木志雄 置かれた潜在性」と、2 つの個展が同時期に開催され大きな話題を集めた。作品は国際的にも高い評価を受けており、国内外幾多もの美術館に収蔵。
展覧会
菅木志雄展 〈もの〉の存在と〈場〉の永遠
2021年12月18日(土)―2022年2月20日(日)
岩手県立美術館
www.ima.or.jp/exhibition/temporary/20211218.html
書籍情報
タイトル:〈もの〉の存在と〈場〉の永遠
著者:菅木志雄
デザイン:林琢真
テキスト:菅木志雄、建畠晢(多摩美術大学学長)、濱淵真弓(岩手県立美術館上席専門学芸員)
定価:2400円(税別)
判型:B5判変形/148ページ/ソフトカバー
テキスト:日本語/英語
ISBN978-4-908062-39-1 C0070
発行日:2021年12月中旬
*For the International shipping:
please contact “[email protected].”